日本石灰窒素工業会

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農家の使用体験記|技術情報

石灰窒素の休眠覚醒効果によるノビエ対策の試験をしました

秋田県大仙市 絹川さん

 絹川さんは、JA秋田おばこ「おいしい米コンクール」の初代チャンピオンで、「おばこの匠」に認定されています。土づくりとして、10a当たり稲わら600㎏に対して石灰窒素40㎏を施用し、稲わら腐熟を行っていますが、同時にノビエ対策としても使用しています。その結果、収量も食味も良好で、肥料施用量が削減でき、浮きわらが少なくなり、ノビエも減ったと話しています。
 今回、あらためて、石灰窒素によるノビエの休眠覚醒試験を絹川さんの圃場で行っていただきました。稲わら全量還元で10月中旬に石灰窒素を10a当たり40㎏散布しました。平成27年は、散布後の天候が悪く、秋の耕起ができなかったため、春に耕起しました。基肥には、従来どおり有機質肥料を施用し、それ以外に化成肥料(N14%)を施用していますが、10a当たり50㎏を20㎏に減量しました。その結果、写真(6月21日に撮影)のとおり、石灰窒素無施用区では随所にノビエがみられましたが、石灰窒素施用区ではノビエがみられませんでした。この試験は、JA秋田おばこ南外支店も参加して行われており、近隣農家による検討会を開催しました。今後、秋に行うJAの営農相談会でこの結果を紹介したいと考えています。
 絹川さんは「農薬の散布回数も減り、作業面でもコスト面でも助かっています」とコメントしており、今後、石灰窒素のノビエの休眠覚醒効果と、稲わら腐熟促進による土づくり効果を組み合わせた技術として普及を進めていきたいと考えています。
(記:デンカ㈱東北支店 佐藤恵一)

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    石灰窒素施用(6月21日撮影)

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    石灰窒素無施用(6月21日撮影)

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