近年、化学肥料の多肥施用による環境への負荷が懸念され、これらの軽減と生育量・肥料成分の流亡について検討が行われています。
鳥取県園芸試験場弓浜砂地分場では、ネギに対して緩効性肥料を用い施肥試験を 行いました。石灰窒素は10a当たり100kg施用(基肥70kg、追肥30kg)としまし た。
この結果、石灰窒素は初期生成の草丈も長く、葉色はやや劣ったものの、生育に 十分な葉色でした。また、軟腐病の発生も少ない傾向であり、総収量・規格別収 量も平均的で良い結果となりました。土壌溶液調査では、硝酸態窒素が栽培期間 を通じて全体的に低レベルであり、中でも石灰窒素が低い値で推移しました。9 月・10月収穫の作型では、長期溶出型肥料では石灰窒素が適していたとの結果を 得ました。
これは、石灰窒素の硝酸抑制効果による緩効性、アンモニア保持影響によると考 えられ、ネギに限らず、栽培期間の長い作物に使用をお勧めいたします。


 

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