(6)作物別施用法 (飼料作物)


Q6−8−1 牧草やデントコーンなど飼料作物に使用したいのですが、使い方と効果について教えて下さい。

A6−8−1 牧草(オーチャードグラス、アカクローバーなど)には石灰窒素は基肥にも追肥にも使用できます。
そして、その効果は収量が高まるだけでなく、蛋白質とカルシウムの豊富な栄養価値が高く、しかも硝酸の少ないものが穫れます。
基肥として使用する場合は、10a当たり50kgを播種の5〜7日前に全面散布して表土と混ぜて下さい。追肥として使用する場合は、刈取後すぐに10a当たり20〜30kgを全面に散布します。これによりマメ科牧草の収量が増えます。これは緩効的な窒素の効果だけでなく、石灰窒素に含まれるカルシウムの供給効果によるものと考えられます。

表6-8-1 牧草に対する石灰窒素の効果(基肥) (農水省農試・1958年)
表6-8-1 牧草に対する石灰窒素の効果(基肥) (農水省農試・1958年)
* 硫安収量に対する比率
注) 窒素、りん酸、加里 10a当たり7.5kg
オーチャードグラス、アカクローバーの混播
1956年9月6日播種、1957年5月下旬、7月上旬、8月上旬、10月下旬(4回刈)


表6-8-2 牧草に対する石灰窒素の効果(追肥)
表6-8-2 牧草に対する石灰窒素の効果(追肥)
窒素、りん酸、加里 10a当たり3.75kg 刈取直後に施用(3回)。
5月下旬、7月上旬、8月上旬、10月下旬 (4回刈)


表6-8-3 生草および粗蛋白質の収量 (a当たりkg)
表6-8-3 生草および粗蛋白質の収量 (a当たりkg)
備考) 牧草畑:オーチャードグラス、赤クローバーの混播
( )内数字:赤クローバー収量および収量比率
追肥:年間無施用