(6)作物別施用法 (果樹)


Q6−6−1 果樹に対する石灰窒素の施用法を教えて下さい。

A6−6−1 果樹の施肥は主に基肥、中間肥、収穫後の礼肥の三つがあり、石灰窒素の肥効は緩効的で持続性があることから基肥に向いております。
落葉果樹は11月下旬〜12月下旬に施用し、トラクターで軽く土壌混和します。リンゴ、ブドウでは20kg/10a、ナシ、モモでは50kg/10a程度を目安にして、不足分は化成肥料で補って下さい。石灰窒素由来の窒素は春先から徐々に効き始め、4〜5月に施肥する中間肥を省くことができます。常緑果樹は落葉果樹より遅めの2〜3月に石灰窒素40〜50kg/10a施用し、不足分は化成肥料で補います。その後の追肥を省くことができます。また、石灰窒素施用は同量の消石灰に相当するため、酸性改良のための石灰資材は削減することができます。
果実の収穫後は礼肥として速効性肥料で早めの追肥を実施し、樹体回復及び翌年の貯蔵養分を高めていく必要があります。

図6-6-1 ニホンナシ(品種:幸水)の生育各期の窒素栄養のあり方
図6-6-1 ニホンナシ(品種:幸水)の生育各期の窒素栄養のあり方