(6)作物別施用法 (野菜類)


Q6−4−4 施用量を決めるには、どのように考えればよいのでしょうか?

A6−4−4 施肥量を決めるには、次のようなことを考えて下さい。
1.肥料の利用率(吸収率)
施した肥料は作物にすべて吸収されるわけではありません。必ず流亡、揮散、固定があって損失するものです。
また、肥料でも種類によって、その利用率は大幅に違います。大体の利用率は次のようになっています。
窒素肥料 : 40〜60%  りん酸肥料 : 10〜20%  カリ肥料 : 40〜70%
2.土壌中の養分量
前作に使用した肥料が残っていれば施肥量は少なくてもよいのですが、それを正確に計るには土壌分析が必要となります。
3.作物の吸収量
また、作物が肥料成分をどれだけ吸収するかは栽培様式や目標収量によっても大きく違ってくるので、いろいろな条件を勘案して決めるようにします。とくに施設と露地の違いはありますが、標準的な施肥量を次表に示します。石灰窒素の施用量は全体の60〜80%くらいとし、残りは速効性肥料を用いて両方を組み合わせて使うようにして下さい。

表6-4-2 野菜標準施肥量(kg/l0a)
表6-4-2 野菜標準施肥量(kg/l0a)
全国農業改良普及支援協会「農業技術ハンドブック」より