(6)作物別施用法 (野菜類)


Q6−−28 タマネギに対する石灰窒素の効果を教えて下さい。

A6−4−28 タマネギは生育期間が長く、秋まき栽培で250日、春まき栽培では190日前後になります。移植初期〜中期までの養分吸収量は少なく、秋まき栽培は3月以降、春まき栽培は6月以降に養分吸収量が著しく増加致します。
最近ではマルチ栽培が普及しているため、緩効性肥料を用いた全量基肥栽培が多くなっています。石灰窒素はタマネギの養分吸収特性に合致した肥料であり、肥大開始頃から肥効が顕著になり、後期の窒素栄養が改善されます。タマネギの全施肥窒素量を25kg/10a前後とすると、事前に堆肥、苦土石灰、石灰窒素50kg(窒素:10kg)程度を施用して土づくりを行い、その後植え付け1週間前に不足分の施肥を行うようにします。無マルチの秋まき栽培では石灰窒素の追肥も可能で、2月に20〜25kg/10a圃場全体に均一に散布すると、球の肥大とともに抑草にも役立ちます。石灰窒素は酸性土壌の改良効果があり、石灰窒素の施用量に相当する改良資材の施用量を省くことができます。