(6)作物別施用法 (野菜類)


Q6−−25 セルリーに対する使い方をお教え下さい。

A6−4−25 セルリーは栽培期間も長く、肥料もたくさん必要です。しかし、濃度障害や石灰欠乏による芯腐れも起こしやすいので堆きゅう肥と石灰質肥料は十分に、しかも早めに施用しておくようにします。

石灰窒素は10a当たりl00kgを堆肥や石灰と一緒に施用し土とよく混ぜて下さい。
施用後移植までの日数を十分確保し植え傷みのないようにして下さい。
長野県の試験を紹介します。
1. 土壌pHを改良するとともに石灰が吸収されやすく、窒素の多施用に基づく石灰欠乏による芯腐れ症の防止に役立つ。
2. セルリーは生育期に多量の葉上潅水が行われ肥料分が流亡しやすくなるが、石灰窒素は硝酸化成が遅れるため流亡する窒素量が少ない。
3. セルリーの窒素吸収は生育前期少なく、生育後期に窒素吸収量が増加する。石灰窒素の硝酸化成パターンはセルリーの養分吸収パターンと近似しており、無駄なく窒素が吸収される。
長野県野菜花き試験場では牛ふん堆肥2t/10a、石灰窒素100kg/10a施用を基本とし、減肥を組み合わせることにより高品質生産になることが分かりました。
連作地では堆肥、石灰窒素施用を基本に一定量の減肥は可能ですが、初作地では(表6-4-20)のように標準施肥量を指導しています。

表6-4-20 新しい圃場で露地1作だけの場合 長野県諏訪施肥改善協議会
表6-4-20 新しい圃場で露地1作だけの場合
(kg/10a・ポリマルチ)