(6)作物別施用法 (野菜類)


Q6−−18 ホウレンソウに石灰窒素は必須肥料になっていますが、そのわけは・・・・・?

A6−4−18 ホウレンソウは硝酸態窒素を好んで吸収しますが、アンモニア態窒素も吸収させると葉色が濃く葉肉が厚くなり品質のよい(ビタミンC含量の多い)ものが穫れます。また、ホウレンソウは極めて酸性土壌に弱く石灰を多く吸収します。このようなホウレンソウの性質から1.窒素がアンモニア態窒素として長効きする2.酸性土壌の改良効果がある3.石灰を含有する、と云う石灰窒素の特性とよく合います。
秋冬どりの産地では石灰窒素を10a当たり40〜80kgを必ず使用しています。石灰窒素により、生育はよく、葉色は緑が濃く艶があり、葉先はしっかりと葉肉厚く、日持ちのよい、商品性に優れたものが穫れるからです。また、センチュウ類の防除効果や除草効果なども、ホウレンソウの良品多収に結びついているものと考えています。

表6-4-l4 ホウレンソウに対する石灰窒素の効果 (宮城県・1991年)
表6-4-l4 ホウレンソウに対する石灰窒素の効果 (宮城県・1991年)
注) 施肥窒素成分量は同一とした(10株当たり)