(6)作物別施用法 (豆類)


Q6−3−5 落花生に対する効果はどうでしょうか?

A6−3−5 落花生もマメ科作物であり、根粒菌の活性を利用して窒素吸収を図っていく必要があることから、基肥窒素量は3kg/10a程度と少なくなっています。石灰窒素中の窒素はアンモニア態窒素として長期間土の中に留まるため、根粒菌が低下する開花期頃から肥効を示し、窒素栄養の改善や後述のカルシウム補給に役立ちます。
落花生の莢が充実するにはカルシウムが大切です。落花生は栄養生長と生殖生長が同時に進行し、受精後子房柄が伸びて地中に入り、地下数pのところで子房柄がふくらんで、種子を含む莢が形成されます。この時期にカルシウムが欠乏すると稔実障害により空莢が形成されるため、中耕・培土を兼ねて石灰を施用する場合があります。石灰窒素中のカルシウムは吸収されやすく、基肥施用により稔実障害の防止に役立ちます。

表6-3-5 落花生に対する石灰窒素の効果(神奈川県農総研)
表6-3-5 落花生に対する石灰窒素の効果(神奈川県農総研)