(6)作物別施用法 (豆類)


Q6−3−2 大豆栽培において、最近新しい技術として、石灰窒素を利用した不耕起無培土密播栽培で行う省力方法があると聞きましたが、教えて下さい。

A6−3−2 この栽培方法は鳥取県農業試験場が、水稲の不耕起播種機を大豆の不耕起栽培に利用し、播種条間を水稲と同様の30pとしたm2当たり個体数20〜30本の狭条密播(狭畦密播)を基本とした「大豆不耕起無培土密播栽培技術」として体系化しました。図6-3-1に栽培体系図を示します。

図6-3-1 大豆不耕起無培土密播栽培体系図
図6-3-1 大豆不耕起無培土密播栽培体系図

この石灰窒素を使用した「大豆不耕起無培土密播栽培」の利点として、
1.耕起を省くことで圃場の地力が維持され、雨の多い播種時期に大型機械で作業の出来る日数が確保しやすい。
2.大規模経営で水田転作するうえで、省力化による規模拡大がしやすい。
3.石灰窒素の使用による早期節間伸長抑制効果は徒長による早期倒伏の防止効果がある。
これらの結果、鳥取県農業試験場の試験では無処理区に比べ着莢数が増えて1〜2割増収しました。

表6-3-2 石灰窒素の基肥施用が収量と品質に及ぼす影響
(2001年〜2002年 鳥取県農業試験場)
表6-3-2  石灰窒素の基肥施用が収量と品質に及ぼす影響(2001年〜2002年 鳥取県農業試験場)
* 品種: タマホマレ