(6)作物別施用法 (麦類)


Q6−2−3 稲麦二毛作で麦稈すき込み時に石灰窒素を20〜30kg施用していますが、後作の水稲基肥の窒素はどうすればよいのでしようか?

A6−2−3 麦稈のすき込みは、すき込みから水稲作付期までの期間が短いことと、稲わらに比べて炭素率が高いため湛水した土壌では分解が遅れ、水稲の初期生育に影響が出やすくなります。したがって、麦稈すき込みでは、特に初年目は窒素飢餓対策として基肥窒素を慣行より20〜30%増量するのが一般的です。また、麦稈連用田では水稲の生育が徒長傾向となり倒伏しやすくなります。麦稈腐熟のために石灰窒素を20kg施用した場合には、逆に基肥の施肥量を減らした方がよいでしよう。

表6-2-2 麦稈すき込みに対する石灰窒素の添加効果(栃木県農試・1976年)
表6-2-2 麦稈すき込みに対する石灰窒素の添加効果(栃木県農試・1976年)