(6)作物別施用法 (麦類)


Q6−2−2 二毛作水田でコンバイン収穫と同時に稲わらを細断後、石灰窒素を散布し、すき込んでから麦作を行っています。麦の施肥はどのように考えるべきでしょうか?

A6−2−2 麦をつくると地力の消耗が大きいので、稲わらをすき込み地力の増強を図っていくことが大切です。石灰窒素は稲わら腐熟促進と春先の窒素不足を防止する効果があります。
1. 1回目の耕うん時に20kg/10aの石灰窒素を稲ワラ腐熟と窒素不足を目的に稲わらと一緒にすき込みます。
2. 7〜10日後に基肥を施用し2回目の耕うんを行い、その後播種を行います。1回目の耕うん時に石灰窒素由来の窒素を4kg/10a施用していますので、有機態窒素として稲わらに取り込まれることを勘案し、基肥窒素量は基準量の2kg/10a程度減肥して下さい。
3. 石灰窒素由来の窒素は起生期以降に肥効を示しますので、生育状況によっては2〜3月以降に2kg/10a程度の窒素追肥を実施して下さい。
4. 麦は酸性に対して弱い作物であり、土壌pHを6.0以上に保つことが必要です。麦播種前は石灰資材の施用が必要ですが、石灰窒素20kg施用は消石灰20kg施用に相当しますので、石灰窒素の施用量に応じて他の石灰資材の施用量の削減が可能です。