(6)作物別施用法 (水稲)


Q6−1−5 石灰窒素は米の食味に関係しますか?

A6−1−5 米の食味は土地や気象条件、さらに栽培法の違いなど多様な要因が関係すると云われています。
肥料の関係では窒素が重視されており、窒素を多く施用すると明らかに食味が低下します。特に実肥など後期の窒素追肥は食味に悪い影響があります。すなわち窒素の吸収量が多いと食味にはよくありません。
一方、収量を上げるには窒素の吸収量を多くする必要があります。これにより収量を確保しながら、おいしいお米を穫るためには、地力からの窒素の吸収を多くする状態が望まれます。
一般に、良食味米生産には稲わら施用より堆肥の方が優ると云われていますが、稲わらを秋散布し石灰窒素で腐熟促進すると堆肥と同じような効果を示します。石灰窒素の窒素は大部分が稲わらや土中有機物に取り込まれ、その後ゆるやかに分解して水稲の生育に応じ利用され追肥の役割をします。その結果、追肥を少なくできるので食味の良いお米が穫れます。