(6)作物別施用法 (水稲) |
Q6−1−3 水稲の基肥に石灰窒素を使用したいのですが、使い方を教えて下さい。 |
A6−1−3 乾田と湿田では使いかたを変えて下さい。 乾田では移植の4〜5日前までに全面散布し、作土全層に混和して下さい。散布後すぐに入水すると肥料成分が水に溶けて流出するおそれがありますので散布して4〜5日おき、それから入水して代かき、田植するようにします。 湿田ではできるだけ浅水にして散布し、石灰窒素を土のなかに踏み入れないように、後ずさりしながら(後退しながら)散布してください。これは湿田ではアンモニア態窒素に変わるのが遅く、特に下層に入ると著しく遅れるからです。散布して4〜5日は、そのままにしてから耕起・代かきして混合するようにします。 なお、高冷地・寒地では、アンモニア態窒素に変わるのが遅れるため、それを見越して2週間近く前から散布した方が良いでしょう。特に、これらの地域の湿田では1カ月以上前から散布しておいても差し支えありません。 次に水稲基肥に対する石灰窒素と硫安の肥効を比較した試験成績を紹介します。 表6-1-1 水稲に対する石灰窒素の肥効(福岡県農試・1985年) 注) 1.品種 : コシヒカリ 2.施肥 : 硫安6月6日、石灰窒素5月28日、りん酸、カリ、穂肥は共通 3.移植 : 6月7日、稚苗 刈り取り : 9月20日 |