(5)有機物分解促進効果


Q5−5 バーク、おがくずで堆肥を作るとき、石灰窒素をどのように使ったらよいのでしょうか?

A5−5 オガクズやバークのように炭素率が500以上のきわめて高い材料は、窒素を補給しても稲わらのように分解が進みません。これはリグニン、タンニン、ワックスなどの分解しにくい成分を多く含んでいるためです。おがくず、バークなどの木質材料は堆肥化する前に野外に堆積し、この間に樹脂類が分解して発酵しやすいように調整する必要があります。
実際には2〜3年間放置した材料を用い、1t当たり約50kgの乾燥鶏ふんと石灰窒素20〜30kgを加え、水分含量を50〜60%に調整して積み込みます。4〜5回の切り返しを経て、約5ヶ月で一次発酵が終了し、二次発酵を経て完成品となります。

図5-2 おがくず牛ふんの発酵温度推移(宮崎県総農試・石灰窒素だより133号)
図5-2 おがくず牛ふんの発酵温度推移(宮崎県総農試・石灰窒素だより133号)