(4)太陽熱・石灰窒素法


Q4−4 露地栽培にも応用できるのでしょうか?

A4−4 「太陽熱・石灰窒素法」は露地栽培でもフィルムマルチをするだけで地温はかなり上がるので(地下10pで40℃以上)土壌消毒と土づくりができます。
和歌山県の例では真夏の晴天で気温が30℃以上になると1日約6.5時間で地温40℃になります。したがって処理期間中の30℃以上の晴天日数がわかれば適用病害がわかります。石灰窒素をすき込んでおくと、この効果を助長する働きがあります。
なお、マルチをする場合にあらかじめ基肥に使う肥料も一緒に加えておき、この消毒が終わった後マルチをそのまま継続し土をできるだけ動かさないで植え付けや播種すると効果的です。
これはマルチだけでは地温の上がりかたが少なく深層の病害虫にまで効果がおよびにくいので表層と深層の土を混ぜないようにするためです。処理に使った石灰窒素の窒素は見かけ上、大体そのまま残ります。このため作物によっては基肥、追肥の量を調節するようにして下さい。

表4-5 太陽熱・石灰窒素法で効果の認められている病害虫
表4-5 太陽熱・石灰窒素法で効果の認められている病害虫