(4)太陽熱・石灰窒素法


Q4−2 「太陽熱・石灰窒素法」を実施する上で気をつける点を教えて下さい。また、経済性はどうなっていますか?

A4−2 「太陽熱・石灰窒素法」の要点はQ4-1のとおりですが、次の諸点にも注意して下さい。
1.有機物と腐熟促進のため石灰窒素を必ず使用する。
2.支柱ぎわと周辺部は地温が上がりにくいので土をなかに寄せマルチをていねいにする。
3.石灰窒素や土ぼこりが立たない程度に散水し、土と有機物を湿らせる。
4.小畦を立て土の表面積を多くし、熱がよく伝わるようにする。
5.石灰窒素が施設の外へ飛散しないようにする。とくに水稲の出穂期は注意する。
6.ハウス内の気温は60〜70℃に上がるので、精密機械や熱に弱い樹脂製品には覆いをかぶせ断熱するか取り外して施設外に出しておく。
7.基肥の窒素施肥量は以下の点に注意する。
実施後、30日ぐらい経ってから植え付けるときは基準量でよいが、30日以前に植え付けるときは基肥を控えめにする。ECの測定など、土壌診断により基肥量を決めることも大切です。
8.薬剤処理にくらべ経費が節減できる。
9.表4-3の病害が熱により防除できる。

表4-4 太陽熱・石灰窒素法と薬剤処理法の比較例 (円/10a)
表4-4 太陽熱・石灰窒素法と薬剤処理法の比較例 (円/10a)