(2)肥料効果


Q2−1 石灰窒素はどのような反応を経て無機態窒素になるのでしょうか。また、施用後、何日くらいでは種又は定植が出来るようになるか教えて下さい。

A2−1 一般に作物が窒素を吸収するのは主としてアンモニア態か硝酸態です。
石灰窒素の窒素の形態はシアナミド態と云い、このシアナミドは土壌のなかで尿素を経てアンモニア態ヘ、さらに畑では硝酸態に変化します。これらの変化は加水分解で化学反応と微生物による酵素反応です。したがって土壌中の水分と温度が分解の速さに影響します。作物の生育に適したよい環境が石灰窒素の分解にもよい環境となります。シアナミドが尿素、アンモニア態に変わるまでの期間は、春,秋では7〜10日間、夏の暑い時期では3〜5日です。この間は、播種や植え付けをしないようにします。分解速度と土壌条件の関係を表2-1に示しました。


図2-1 石灰窒素の土壌中の分解過程
図2-1 石灰窒素の土壌中の分解過程

表2-1石灰窒素の分解速度と土壌条件
表2-1石灰窒素の分解速度と土壌条件